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N2interior ディレクター 藤野寛子の日常に触れる
『The Director’s Perspective|暮らしの視点』Vol.7

 

このコンテンツは、

藤野寛子のInstagram 1フォロワーだった N2interiorスタッフが

彼女と共に時間を過ごす中で生まれたものです。

 

今回は、

ディレクター藤野が最近手に取った「」について。

 

私自身、入社してまもない頃、

彼女に一冊の本を紹介してもらったことがあります。

 

読み終えたとき、

これまでの経験にそっと丸をつけられるような、

自分の中の揺らぎが静かにおさまる感覚がありました。

 

言葉にできない想いにまでそっと触れて、

遠くからやさしく寄り添ってくれる——

そんな力が、彼女の選ぶ本には宿っているのだと思います。

 

今回は、そんな彼女の読書のひとときを

少しだけ覗いてみてください。

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最初に紹介するのは、

海をテーマにした詩や短歌を集めた歌集『海のうた』。

 

 

波の音のようにやさしく心に広がっていく言葉たちが詰まったアンソロジーで、

藤野が特に印象深かったという一篇は、

多賀盛剛さんの短歌でした。

 

いつか くる おわりを みないで すむように
さかなは うみから でませんでした

 

恋や愛のうたではなく、さらには人ではない、

さかなに乗せた静かで深い想いが素敵。

子ども向け絵本のようにやわらかい語り口でありながら、

絶望したことがある、もしくはしている視点の逃避というか、

あえて進まないという選択が、じんわりと押し寄せる波のように伝わってくる。

 

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そしてもう一冊。

“本”というより“アートブック”だけど、とても良かった。

 

 

写真家、野田祐一郎さんのフォトブック。

わたしは言語が好きで、文学やアート、

コミュニケーションツールとしても大切に思っているけど、

どうしても言葉では介入できない領域ってあると思っていて。

それを例えば別の何かで乗り越えられたらすごく素敵だし、

目に見えてカタチに残るモノだったら嬉しい。

それがまさにこの写真集でした。

間(あわい)に満ちた、

思い出せない夢のような刹那的な美しさが詰まった素敵な一冊。

 

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目に見えないものに静かに向き合う時間。

言葉にならない感覚をすくい取る時間。

 

そんな読書のひとときが、

暮らしのなかの感性をやさしく育ててくれるように思います。

 

彼女のフィルターを通して届く本のことばが、

あなたの暮らしの中にも、静かに寄り添ってくれますように。

 

次回Vol.8も、どうぞお楽しみに。

ディレクターインスタグラム

@fujino_hiroko

 

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